犬の無駄吠えをやめさせる方法

犬の困った吠えに対処することは飼い主の大切な責任です。よく「無駄吠え」といわれますが、実は犬の吠えに無駄はなく、必ず意味があると考えられています。吠える理由によっては犬が不安やストレスを抱えている可能性もあるため、そのような場合には解消してあげたいもの。また、飼い主が許容していても、吠え声が原因でご近所トラブルに発展する可能性も少なくありません。

吠えの問題に対処するための第一歩は、犬が吠えている理由を理解することです。犬は自分の要求を飼い主に知らせるために吠えることがあります。お腹がすいた、のどが渇いた、あるいは単に遊びたい、ということを伝えたいのでしょう。

犬にとっては切実な訴えなので、吠える前に気づいてあげたいもの。吠える以外の行動（人を前足でつつく、食器の前で待つなど）で家族に知らせるように教えるのも一案です。要求がエスカレートしないように気をつけましょう。

遊びに誘う吠え

犬は別の犬を見かけると、「こちらに来て一緒に遊ぼう」と誘うために吠えることがあります。これは犬にとって完全に正常な行動で、多少の吠えなら許容するか、それとも静かになるまで遊ばせないか、飼い主が決めましょう。

留守番の不安で吠えることも

犬はお留守番をさせられると、不安から吠えることがあります。人の話し声が聞こえると落ち着くこともあるので、音楽やラジオを付けたまま出かけてみるのも一案です。また、家族が外出している間の気晴らしや暇つぶしになるようなおもちゃ（知育玩具など）を与えておくのもいいかもしれません。

家族のにおいが染みついた古着やブランケットなどを犬の近くに置いておくのは、不安を軽減する良い方法です。

帰宅したら、必ず愛犬と一緒に遊びや運動を楽しむようにしてください。家族の不在に寂しい思いをしていたはずなので、不安を吹き飛ばしましょう。愛犬との絆を強くする方法として、遊びや運動に勝るものはありません。

最も多いのは警戒吠え

犬が吠える理由のうち、最も多いものの一つは警報を発するためです。犬はもともと縄張り意識が強いので、誰かが家に近づいてくるのを見つけたり、不審な物音を聞いたりしたときに警戒して吠えるのです。家族に知らせるほか、侵入者を追い払う目的もあります。

もともと人間が犬との共生を始めたきっかけの一つは、警戒の吠えを生かして「番犬」にしたこと。警戒心を強めて警報を発するように育種されてきた犬もいるくらいなので、飼い主によっては頼りになると思うかもしれません。しかし頻繁に警戒しなければいけないようでは犬にとってストレスにもなりかねません。ご近所へのトラブルも防ぐために落ち着かせるようにしてください。