【動物病院・専門店限定】独自の研究を重ねた果物や野菜、ビタミン等のブレンド「エイジングケアテクノロジー」が、脳の健康を維持し、毎日の活力をサポート
免疫力、消化、引き締まった筋肉や美しい被毛を健康的にサポート
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犬や猫にも人間と同様に、身体の細胞の数よりも多くの微生物が腸内に生息していると考えられています。これらはマイクロバイオーム(微生物叢、腸内細菌叢)と呼ばれ、さまざまな代謝活動により宿主全体の生理機能プロセスの一部を担っています。つまり、これらの微生物とは共生関係を築いており、共に生活し、多くの点で互いに利益をもたらし合っているのです。
腸以外にも、皮膚の表面や口の中などに細菌叢が存在していますが、健康へのインパクトの大きさを考えると、マイクロバイオームへの注目度がより高いと言えるでしょう。多くの研究者によって日々研究が行われ、マイクロバイオームが健康に対して果たしている役割について次々と新しい発見がなされています。
ここで登場するのがプレバイオティクスです。
プレバイオティクスは、簡単にいうと細菌叢の微生物に栄養を与えるさまざまな繊維質です(微生物だって栄養をとらなければなりません)。
食物繊維は、可溶性(水に溶けるもの)と不溶性(溶けないもの)に大きく分けられます。プレバイオティクスには、ビートパルプ、亜麻仁、カボチャなどに含まれる可溶性繊維がよく用いられます。これらは細菌叢の「善玉菌」の餌になりやすく、健康的なバランスを保つために必要なのです。
腸内細菌の中で、生体にとって良い働きをするものを善玉菌といい、猫の生理機能では本来分解できない繊維質などの食物繊維を分解します。この分解によって生成される栄養素が短鎖脂肪酸です。短鎖脂肪酸は、腸内の環境を整えたり、腸の細胞に栄養を与えたりなど、腸の健康維持に重要な役割を果たしています。ほかにも、善玉菌は重要なビタミン類を生成したり、免疫系をサポートして有害な細菌の侵入を阻止したりしています。
非常に似ているもので、「プロバイオティクス」という言葉も聞いたことがあるかもしれませんね。この違いについて解説します。
子猫は生後1年以内にワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成猫は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢猫や特別なケアが必要な猫はより頻繁な検診が必要になる場合があります。
プレバイオティクスがマイクロバイオームの栄養源であるのに対し、プロバイオティクスは、善玉菌そのもののことです。そのものを補給することによってより良い腸内環境を作ることを目的としています。プレバイオティクスとプロバイオティクス、どちらも有益なものですが、プロバイオティクスについては知っておきたいポイントがあります。
プロバイオティクスは生きた細菌です。ですから生きている状態で腸まで届く必要があります。そのためには、過酷な酸性環境である胃を通過しなければなりません。また、製品によって使用されている菌の種類や数が異なっており、使用する動物側の個体差もあるため、製品によって合うものと合わないものがある、ということを知っておきましょう。
それに対してプレバイオティクスは胃酸の影響を受けることがなく、必要とされる場所に必ず到達します。そして、プレバイオティクスには、食物繊維であることによる別の利点もあります。
食物繊維は食物が腸を通過する速度を調整したり、便のかさを増して便通を整えたり、と下痢の際にも便秘の際にも有益となることがあります。
食物繊維は満腹感を長続きさせることにも役立つため、食欲が旺盛で、体重管理が必要なときにはありがたいですね。
食物繊維のうち、プレバイオティクスとしてはマイクロバイオームの栄養源となり非常に重要であること、そして食物繊維としてはプレバイオティクスとは違った機序で腸内環境を整えることに役立つこと、つまり食物繊維はいいことづくしですね。
さいごに、どんなに健康に良い、とされる栄養成分でも、取り過ぎはかえって逆効果になります。適度にバランスよく摂取することがとても大切です。マイクロバイオームに配慮した食事やサプリメントについて、気になることがあれば獣医師に相談してみてくださいね。
監修:ハイン・マイヤー博士(DVM、PhD、Dipl-ECVIM-CA)
プロフェッショナル獣医学術部
プロフェッショナル獣医学術マネジャー
日本ヒルズ・コルゲート株式会社
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