マーク・モーリス・ジュニア博士
ヒルズペットニュートリションの創立者マーク・モーリス博士の息子であるマーク・モーリス・ジュニア博士は、父が創設したペットニュートリションの遺産を引き継ぎました。
父の考案したプリスクリプション・ダイエット・ペットフードを母が作るという家庭に育ったマーク・モーリス・ジュニアは、父が終生取り組んだペットニュートリションの仕事を引き継ぐことに決めました。博士は、研究のためには常に一定の基準の、高品質なペットフードが必要であることに気づきました。当時、ペットフードは十分に品質管理されておらず、研究者たちは一貫性を保つことに苦心していたのです。
ついに、モーリス・ジュニア博士はペットの健康を維持するフードの製法を開発しました。それは、1968年、獣医師やペットの専門家たちの手を経て、ヒルズのサイエンス・ダイエットとして製品化されました。製品ラインは継続的に拡充され、現在は、サイエンス・ダイエットのブランドで50種、プリスクリプション・ダイエットのブランドでは60種を超えるペットフードが、さまざまなライフ・ステージと健康を支えるために発売されています。
モーリス・ジュニア博士は小動物の健康にかかわる栄養学の父として広く認められており、また、動物園の動物に調理済みのフードを与えるための基準を確立することにも尽力しました。博士はアメリカ獣医栄養学大学 (American College of Veterinary Nutrition, ACVN)の創設者の一人であり、疾病の栄養学的管理に関する論文を多数執筆し、同時に臨床獣医師、獣医学生、コンパニオン・アニマルの飼い主を対象に世界各地で講演を行いました。共著に「Small Animal Clinical Nutrition」があります。同書はコンパニオン・アニマルの栄養学に関する教科書の決定版であり、この分野の情報源として世界中で最も広く用いられています。
マーク・モーリス・ジュニア博士は2007年1月14日、72歳で亡くなりました。