犬や猫に果物はNG?食べてもよい果物といけない果物や注意点

執筆: クリスティン・オブライエン
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ペットに最適なフードを見つけましょう。

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人間にとって、ヘルシーな食事として果物を取り入れるメリットはたくさんあります。飼い主としては、「ペットにも果物をあげていいのかな?」と思いますよね?

ご安心を。ペットのおやつとして果物をあげても大丈夫です。ただ、「安全な」ものであることが条件となります。中にはペットにとって有毒なものもありますので、実際に果物をあげる前に、どれが安全なのかを獣医師に確認してみることがとても大切です。また、ペットの食事について全体的なバランスを考慮することもお忘れなく。果物は栄養たっぷりですので、すでにバランスのよい食事をしている場合は、与えすぎにならないように気を付けましょう。

Brown dog lying down eating a watermelon slice in the grass

犬は果物を毎日食べても大丈夫?

犬は肉食なのでしょうか、雑食なのでしょうか。これについてはさまざまな議論がなされています。犬は植物由来の食べ物でも、安全に摂取・消化できることが研究で示されています。祖先であるオオカミと遺伝子的特徴が似ていますが、オオカミそのものではありません。犬は主に肉から栄養を得ますが、家畜化に適応する形で食に対するニーズが変化し、果物に含まれる栄養も摂取できるようになっています。ですので、「犬は果物を食べても大丈夫?」という質問に対する一般的な答えとしては、「はい、大丈夫」。ただし、その種類と量には制限があります。

犬に果物をあげるときの注意点

犬に果物をあげるときの注意点について、説明します。

量はほどほどに

犬に果物をあげる際のキーワードは「ほどほどに」。果物の摂りすぎは、安全なものであったとしても、腸の刺激や下痢、膨満感の原因となります。メインの食事以外に与える食べ物は、総カロリー摂取量の10%未満に抑えることが推奨されています。

有毒・危険なものを取り除く

果物によっては、種や芯に毒性があることがあるため、必ず取り除いた上で犬に食べさせるようにしましょう。仮に毒性がないとしても、窒息の危険があるため必ず取り除くようにしましょう。

アレルギー反応を確かめる

犬にとって初めての果物を与える場合は特にアレルギー反応が出ないか注意しましょう。まずは少量から食べさせ、安全だと思われる場合は適切な量を守った上で食べさせましょう。

子犬に与える場合は消化しやすく

子犬に果物をあげたい場合は、少量をすりおろして食べさせるなど、子犬の消化をケアできるようにしましょう。

犬が食べてもいい果物

犬にとって安全な果物は次のとおり。適切な分量も記載してありますので、ご参照ください。

りんご

食物繊維とタンパク質が豊富なりんごは、ビタミンAとCをたっぷり補給できます。犬にあげる場合の適切な分量は1~2切れです。ただし、核や種にはヒ素が含まれていますので犬にあげないようにしてください。

アプリコット

アプリコットは、甘くておいしいおやつになります。犬にあげる場合の適切な分量は1切れです。ただし、葉や茎、核は犬、猫にとって有毒です。注意深く完全に除去してからあげましょう。

バナナ

バナナは、カリウムと炭水化物を含む万能フルーツです。犬に食べさせる場合は、2.5センチほどにカットしてあげましょう。

ブラックベリー

ブラックベリーは、抗酸化物質と食物繊維が豊富なだけでなく、ビタミンA、C、K、Eも含む果物です。犬にあげる場合の適切な分量は2~3粒です。

ブルーベリー

ブルーベリーは、優れた抗酸化作用を持ち、人と同様犬にとっても「スーパーフード」と見なされる果物です。犬にあげる場合の適切な分量は2~3粒です。

マスクメロン

マスクメロンは、ベータカロチンを含み、犬の視力改善に役立ちます。犬に食べさせる場合は、1片を2.5センチほどにカットしてあげましょう。

クランベリー

クランベリーは、鍋に水だけを入れて(他のものは入れない)、クランベリーを煮てから犬にあげましょう。適切な分量は大さじ1〜2です。

キウイ

キウイは、食物繊維に加え、ビタミンAとカリウムを摂取できます。犬にあげる場合の適切な分量は半切れです。

マンゴー

マンゴーは、消化の問題を避けるため、皮をむいて犬にとって有毒な核を取り除いてからあげましょう。犬にあげる場合の適切な分量は1~2切れです。

桃はビタミンAが豊富な果物です。ただし、砂糖が多く含まれる缶詰は避け、新鮮な桃を選び有毒な核を取り除き1口サイズにカットして食べさせましょう。犬にあげる場合の適切な分量は2~3片です。

ナシ

ナシは、食物繊維と銅が豊富な果物です。犬に食べさせる場合は、有毒な芯と種を取り除きましょう。適切な分量は2~3片です。

パイナップル

新鮮な生のパイナップルは、とっても甘くておいしいおやつに。とげのある皮をカットしてから実をあげましょう。犬にあげる場合の適切な分量は2~3片です。

イチゴ

VetInfo*¹によると、イチゴに含まれるビタミンB1とB6が犬の筋肉によいとされています。犬にあげる場合の適切な分量は半分です。

スイカ

スイカは、92%が水分の果物です。人間と同じく犬にとっても暑い日の脱水症状を防ぐために役立ちます。犬にあげる場合の適切な分量は1切れ(種なし)です。

猫は果物を食べても大丈夫?

White cat looking at fruit bowl on red table猫は犬と違い、甘さに興味がありません。とはいえ、 Vetstreet*²によると、猫のおやつとして果物をあげてもよいだろうとのこと(もちろん、ほどほどに)。

フレッシュなおやつを猫にあげたい場合、次のものが安全です。窒息の危険を避けるため、小さな一口サイズにカットすることをお忘れなく。犬の項目で説明したとおりに処理して与えましょう。

  • りんご
  • バナナ
  • ブルーベリー
  • マスクメロン
  • イチゴ
  • スイカ(種なし)

犬も猫も食べてはいけない果物

植物由来の食べ物は、注意をしないと深刻な健康被害をもたらすことがあります。次は、犬にも猫にもあげてはいけない果物です。

さくらんぼ

さくらんぼの種には、犬にとって有毒で致命的ともなるシアン化物が含まれていますので、決してあげないようにしましょう。

柑橘類

柑橘類(オレンジ、みかん、クレメンタイン、グレープフルーツ、レモン、ライム)の実自体は消化器系の問題にまではならないかもしれませんが、柑橘系の植物全体で考えると犬にも猫にも有毒となります。ニューサウスウェールズ州動物虐待防止協会*³は、「柑橘類の実、葉、皮、種、茎には、クエン酸がさまざまな分量で含まれている」と説明しています。また、「少量なら少し胃の調子がおかしく感じる程度であるが、大量に摂取してしまうと下痢、炎症、嘔吐、さらには中枢神経系抑制につながるおそれもある」とのことですので、犬や猫にはあげないようにしましょう。

ブドウとレーズン

ブドウとレーズンは、下痢、嘔吐、無気力など、深刻な消化器系の問題の原因となります。アメリカ動物虐待防止協会*⁴によると、猫や犬に与えると急性腎不全を引き起こすおそれがあるとのこと。決して与えないようにしましょう。

トマト(果物として扱います)

熟した赤いトマトは通常は安全ですが、緑のトマトには病気の原因となる毒素が含まれているものもあるため、犬や猫にあげる前に、まずは獣医師に相談しましょう。

犬は果物を食べても大丈夫?猫はどう?はい、どちらも大丈夫です。ただし、安全な種類の果物をほどほどに。とはいえ、何か病気を患っている犬や猫には不適切な果物もあることに注意してください。何か新しい果物をあげる前には、必ずかかりつけの獣医師に相談することが大切です。

おやつをもう少しバラエティ豊かにしたいとお思いの場合、「安全」とされているものがたくさんありますので、そこから選ぶようにしましょう。適切なドッグフードや適切なキャットフードを選ぶ場合と同じく、新しい食べ物をあげる際にはペットを注意深く観察して、質問がある場合は獣医師に相談してください。

ドッグフード(餌)の種類や選び方に関する記事」もご参考ください。

参照先:
*1 https://www.vetinfo.com/vitamin-b-complex-for-dogs.html
*2 https://www.vetstreet.com/our-pet-experts/best-fruits-and-vegetables-for-cats
*3 https://www.rspcansw.org.au/rspca-nsw-blog/common-foods-that-can-poison-your-pets
*4 https://www.aspca.org/pet-care/animal-poison-control/people-foods-avoid-feeding-your-pets

Contributor Bio

Christine O'Brien

クリスティン・オブライエン

執筆の仕事をしながら母親として、また2匹のロシアンブルーの飼い主として毎日を送る。ペットや妊娠、家庭生活についての記事をCare.com、What to Expect、Fit Pregnancyなどにも掲載している。InstagramとTwitterのアカウントは、@brovelliobrien。

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