犬と猫の糖尿病のおはなし

糖尿病とは

糖尿病は生活習慣病のひとつで、人では成人の10人に1人が糖尿病だといわれています。
ペットにおいても、近年の肥満の増加とともに、糖尿病が増えているといわれています。糖尿病は、症状がわかりにくく、治療されないままでいると、白内障(犬)やさらに深刻な状態へ進行することもあり、注意が必要です。

 

糖尿病の要因

体型(ボディ・コンディション)

体重過剰のペットは糖尿病になりやすいといわれています。猫では肥満しているとインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の発生率が4倍になります。

性別

犬ではオスよりもメスの方が糖尿病になる確率が2倍高いといわれています。猫では去勢したオスが糖尿病になりやすいといわれています。

年齢

8歳前後が糖尿病発症のピークといわれています。

品種

次の品種は、糖尿病になりやすい傾向にあります。

 

犬

  • サモエド
  • ミニチュア・シュナウザー
  • ミニチュア・プードル
  • パグ

猫

  • バーミーズ
 

食事中の炭水化物が少ないと、脂肪の蓄積が減少

蛋白質、炭水化物、脂肪の3つの栄養素からエネルギーが供給されます。過剰に摂取された炭水化物は脂肪となって体内に蓄積されます。炭水化物の少ない食事は、体内に蓄積される脂肪を減少させます。

糖尿病のしくみ

食後、消化吸収され血液中に入ったブドウ糖(血糖)は、すい臓から分泌されるホルモンであるインスリンの手助けによって細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます(右図)。
糖尿病はすい臓からのインスリン分泌が不足したり、インスリンに対する体の反応が鈍ることで血糖が細胞で利用されず、血糖値の高い状態が続く代謝異常です。

 

こんな症状が出たら要注意

日ごろからペットの行動をチェックして、以下のような症状がみつかったら、早めに動物病院にご相談ください。

  • 水をたくさん飲む
  • 尿をする回数が多い
  • たくさん食べているのに痩せてきた
  • 眼球が白くにごる(白内障:犬の場合)
  • 食欲が変化する※糖尿病の初期では食欲が増し、病状が悪くなると食欲は減少します。

ホームケア

  • 獣医師の指示をしっかり守りましょうインスリンや経口血糖降下薬などを投与している場合、投薬量や時間を正しく守りましょう。
    また、食事の内容や回数、食事量、運動量などを指示通りに行うことが重要です。
  • 新鮮で、清潔な水を与えましょう
  • ペットの行動を注意深く観察しましょうもし、ペットの様子に変化がみられたら、すぐに獣医師に相談してください。

食事管理のポイント

繊維を多く含むフードを与えましょう
繊維は、血糖値の急激な変動を小さくすることに役立ちます。
L-カルニチンを多く含むフードを与えましょう
L-カルニチンは、エネルギー代謝の適正化をサポートします。
猫には低炭水化物、高蛋白質のフードも選択できます
低炭水化物、高蛋白質の特別な栄養組成をもつフードは、血糖値の調整を助けます。
 

給与に際しては、必ず獣医師の指示に従ってください。