犬と猫の肝臓病のおはなし

肝臓病とは

肝臓病とは、病原菌への感染や中毒によって肝臓の機能が低下し、全身に障害が現れる病気です。症状としては食欲不振、抑うつ、成長不良、消化器障害、黄疸、腹水、多飲多尿、出血傾向、神経機能障害などがあり、肝臓病時には栄養的な管理が重要になります。

 

多くの機能を持つ肝臓

肝臓は1500種類以上もの機能を持ち、消化や栄養素の代謝、毒性物質の解毒や血液の主成分の合成、ビタミンやミネラルの貯蔵など、さまざまな役割を果たしています。
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるように、その機能に何らかの障害があってもすぐには症状に現れにくく、注意が必要です。

肝臓病の原因

  • ウイルスあるいは細菌による感染
  • 有害物質や薬物の摂取
  • 心臓病や先天的・後天的な異常による肝臓への血流の変化
  • 品種
    ベドリントン・テリア、ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどの特定品種は銅を適切に排泄できない場合があり、また、シャム猫やコッカー・スパニエルは肝臓病にかかりやすい傾向があるといわれています。

とっても恐い「猫肝リピドーシス」とは?

猫は、2〜3日間食事をとらないだけで、猫肝リピドーシスと呼ばれる生命を脅かす病気になることがあります。特に肥満の猫に発生しやすい病気です。肝臓の脂肪レベルが非常に高くなり、肝臓の処理能力を超えてしまう場合に発生します。残念ながら、この原因は十分に解明されていません。

 

もしあなたの猫が1日でも食事をとらなかったら…

  • 無理に口から食事を与えようとしない
    食べ物を「嫌なモノ」と認識してしまい、ますます食事をとりたがらなくなることがあります。
  • すぐに獣医師に相談しましょう。

肝臓の働き

肝臓は、体内で最大かつ最も活発な臓器であり、ホメオスタシス(恒常性)を維持するための重要な役割を担っています。

 

肝臓は回復します!

肝臓は、他の臓器とは異なり、大きな予備能力を持ち、再生する能力も優れています。
有害な要因が取り除かれれば、適切な栄養管理によって、回復することができます。

こんな症状が出たら要注意

日ごろからペットの行動をチェックして、以下のような症状がみつかったら、早めに動物病院にご相談ください。

  • 食欲がなかったり、体重が落ちてきた
  • 元気がない(力がなかったり、普段好きなことにも興味を示さない)
  • 黄疸がある(皮膚や目の白い部分が黄色くなっている)
  • 水を多量に飲む
  • 色の濃い尿をしている
  • おなかの周りがふくらんできた
  • 歯ぐきが青白い

ホームケア

  • 獣医師による注意事項を守りましょう注意深く食事管理や投薬を行いましょう。
  • 1日分の食事量を数回に少量ずつ分けて与えましょう
  • 新鮮できれいな水を与えましょう
  • ペットの状態をよく観察してください。もし症状がみられたらただちに獣医師に相談しましょう

食事管理のポイント

高品質の蛋白質を含むフードを与えましょう
高品質の蛋白質は、効率的に利用されるので、肝臓への負荷の軽減を助けます。
高消化性の炭水化物を含むフードを与えましょう
消化の良い炭水化物は、糖分の利用を高め、エネルギーを十分に与えることで肝臓の修復と再生に役立ちます。また、体に有害となるアンモニアの生成を抑えます。
アルギニン、亜鉛を多く含むフードを与えましょう
アルギニン、亜鉛は肝臓内の代謝を助け、肝機能の改善を助ける働きがあります。
ビタミンを多く含むフードを与えましょう
肝臓病では、ビタミンの欠乏が起こりやすくなるため、十分に与えましょう。
L-カルニチンを多く含むフードを与えましょう
L-カルニチンはエネルギー代謝の適正化をサポートします。
 

給与に際しては、必ず獣医師の指示に従ってください。