犬と猫の心臓病のおはなし

心臓病とは

心臓は酸素や栄養素を全身に運ぶ血液を送り出している臓器であるため、心臓病にかかるとさまざまな障害を引き起こします。
ペットにみられる主な2つのタイプの心臓病は、慢性の心臓弁膜症(心内膜症)と心筋症です。

 

主な心臓病

心臓弁膜症

心臓の弁に欠陥が生じるために、血液を送り出す能力が落ちてしまいます。犬では10歳以上の1/3にみられると言われています。

心筋症

心臓の筋肉が弱くなるために、血液を送り出す能力が落ちてしまいます。猫の心臓病のうち最も多いのが心筋症です。
心臓が体内の組織に必要な酸素や栄養素を供給するための十分な血液量を送り出せなくなると、心不全などの重大な病気に発展してしまいます。

 

心臓病の原因

品種

慢性の心臓弁膜症は小型犬(例えば、ミニチュア・プードル、チワワ、コッカー・スパニエル、キャバリアなど)で多くみられます。
心筋症は大型犬・超大型犬(例えば、グレート・デン、アイリッシュ・ウルフハウンド、ドーベルマンなど)に多くみられます。

年齢

加齢とともに増える傾向があります。

体型

肥満は心臓病の発症や悪化させる原因のひとつです。

 

心臓の機能

肺から酸素の多い血液が左心房を通って左心室に入り、全身へ送られます。血液は各臓器や筋肉へ酸素を供給した後、右心房・右心室に戻り、再び肺へ行きます。
心臓の機能が低下している時に塩分の多い食事を摂ると飲水量が多くなり、排泄されない水分が体内に貯留します(腹水/浮腫、高血圧)。適切な食事管理により体液貯留をできるだけ抑え、投薬による血液循環の改善を栄養面から補助することも大切です。

 

人の食事は塩分が高い

人が食べている食物はナトリウム量が高いものが多く、ペットに与えると大きな負担をかけることがあります。

食物に含まれるナトリウム量

こんな症状が出たら要注意

日ごろからペットの行動をチェックして、以下のような症状がみつかったら、早めに動物病院にご相談ください。

  • 呼吸が苦しそうだったり、呼吸する間隔が短い
  • ゲーゲーするような、低い音の咳をすることがある
  • 運動をいやがるようになってきた
  • 体重が増えるもしくは減ってきた
  • おなかの周りがふくらんできた
  • めまいを起こすことがある
  • 突然、元気がなくなることがある

ホームケア

  • 獣医師が指示したフードのみを与えましょう
  • 新鮮で清潔な水をいつでもペットが飲めるようにしましょう
  • 興奮させたり、過剰な運動をさせないようにしましょう
  • 温度や湿度に気をつけ、ペットにストレスを与えないようにしましょう
  • ペットの体重や行動、健康状態については注意深く観察し、
    今までと違う症状がみられたらすぐに獣医師に相談しましょう

食事管理のポイント

塩分が制限されたフードを与えましょう
低塩分食は、高血圧、腹水/浮腫などに関係する症状の食事管理に役立ちます。
ビタミンB群を多く含むフードを与えましょう
心臓病の治療の際に投与する降圧利尿剤でビタミンB群が尿中に多く失われる場合があります。
タウリン、カルニチンを多く含むフードを与えましょう
タウリン、カルニチンは心臓の健康維持に役立ちます。
 

給与に際しては、必ず獣医師の指示に従ってください。